年間を通して一番水温が下がるこの時期、比例して魚も少なくなっていきます。
そんな冷たい海の中で、熱い恋の炎が燃え上がるのがこの
サビハゼです。
お腹がぽっこりしたメスがびしばしとオスをしばいたり、体当たりしたりと、
けっこうハード目の意思表示を行います。
その後無事にお互いに合意が得られると、オスが手塩にかけて手入れしている
産卵床へと
首尾よく
ゴールイン☆というわけです。
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和名:
サビハゼ学名:Sagamia geneionema
分布:青森県の太平洋・日本海側~九州・瀬戸内海
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産卵は岩の下にオスが掘った穴の中で、天井の岩の壁面に向かって行います。
ちょうど昔のギャグマンガの鼻水が、ぶら~んぶら~んと下がっているような感じで、
天井に卵は産み付けられています。
そのため我々ダイバーが外からどんなにがんばって覗き込んでみても、
中の様子をうかがい知ることはできません。
もし、どうにも中が気になったとしても、
できれば岩をひっくり返したり持ち上げたりしないでください。
巣を壊されたオスが、そのまま卵と巣を見捨てて
育児放棄してしまうことが多いのです。
また、外光にさらされたり、ライトで照らした刺激によって、
卵がハッチアウトしてしまうこともあります。
このことが、自然に孵化することに比べて、早産のように未成熟な状態であるのか、
それからどのぐらいその後の仔魚の生存率に関わってくるのかはわかりません。
ですが、やはり我々ダイバーは、海にお邪魔させてもらっていることを忘れないで、
生物に対しても敬意を持って接しなければならないのではないかと思います。
海の不思議を解き明かしたいという醍醐味を達成させるためには、
できるだけ生物に対して負荷をかけない形が望ましいのではないでしょうか。
ダイビングの醍醐味の一つは、あるがままの自然や野生を間近で垣間見れること。
人工的なハッチアウトよりも、自然なハッチアウトが見れたほうが感動もひとしおかと思います。
海の環境や生物に優しいダイバーは、かっこいいですよね^^
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テーマ:海の生き物 - ジャンル:写真
- 2008/01/27(日) 13:02:47|
- 旬のサカナ
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